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「PayPay」についてちょっと調べてみました。 [その他]

ソフトバンクとヤフージャパンの合弁で「PayPay(ペイペイ)」という「QRコード決済」サービスが始まっています。最初に聞いた時は「Papal(ペイパル)」のパクりみたいな名前だなと思ったのですが、先日大々的なキャンペーンが発表されて各方面で話題になっているので頭の中を整理する為にちょっと調べてみることにしました。別に利用を勧めようとかいう意図は一切ありませんので文字ばかりです(笑)。


☆ 「QRコード決済」の生い立ち ☆

「QRコード」自体は元々デンソーの一事業部で開発されました。「バーコード」がレジのPOSなどの商品管理に広く利用されていましたが、バーコードで表せる情報量は英数字で20文字程度と少なかったためより多くの情報量を持たせ漢字やカナも表現できるようにしようと「二次元コード」の開発が進められたそうです。その結果格納に必要な情報量によってバージョン1~40までのバリーエーションが用意された「QRコード」が誕生しました。数字では実に最大7000文字ほどの情報量を格納できるようになり(漢字表現も可能)、読み取り速度も非常に高速なものができあがったそうです。その後更に、より省スペースで使う為の「マイクロQRコード」やプライバシー保護機能を持たせた「SQRC」などといった派生規格も誕生しています。

地道な普及活動を進めた結果、QRコードはまず国内の自動車部品製造業で「電子かんばん」システムの生産管理に利用されはじめました。その後食品業界や薬品業界などに広まりを見せ、今では航空券やイベントなどの入場券としても利用されるようになっています。最近では徘徊老人の身元確認の為に使われることもあるそうですが、尤もさすがにこれには首輪を付けているようだと賛否両論があるようです。

特許権者の「デンソーウェーブ(デンソーから独立)」が特許権の権利行使をせず、仕様をオープン化したことが世界で広く使われるようになる契機となりました。スマートフォンの普及で手軽にQRコードが作成・読み取りできるようになったことも広く使われるようになった一因なのは間違いないでしょう。

「QRコード決済」は日本よりも先に中国で急速に普及しました。日本では相変わらず年配者を中心に現金崇拝の傾向が強く各種電子マネーの普及もなかなか進んでいないようですが、これは日本で街中に銀行のATMが整備されていていつでも気軽に現金を引き出せるというインフラが十分に整備されていることも一因なのだと思います。中国では「WeChat Pay」などのモバイル決済が急速に広まってどこに行ってもQRコードで溢れているという状況になっているそうですが、光ファイバーやメタル回線などの有線の通信インフラが整っていなかったアフリカで一足飛びに遥かに低コストでインフラを整備することの出来る無線を使った携帯電話が爆発的に普及した状況と似ているのだろうと思います。



☆ 店舗側の導入メリット ☆

日本で「おサイフケータイ」などのサービスの広まりから電子決済としては現在主流になっている「Felica」を利用するためには店舗側で決済端末を導入する必要があり、ある程度のコストがかかってしまうことから個人経営の商店などでは導入しにくくなっている状況です。また、Quick Payなどは決済手数料も安くは無いということを聞きます。

PayPayによるQRコードを使った実店舗での決済では、ユーザーがスマホアプリ上などに表示させたQRコードを店舗側がレジ設備なで読み取るパターン(ストアスキャン)と、ユーザーがレジ横などに印刷して掲示されているQRコードを読み取るパターン(ユーザースキャン)の2種類が用意されていて、後者の場合ならば店舗側はPOSなどの設備投資をしなくてもQRコード決済を導入することができるそうです。また、決済手数料はサービスインから3年間という期間限定ですが無料とのことです。(その後有償化する場合は告知があるそうです。)

入金サイクルについては、累計決済金額が1万円を超えるとジャパンネット銀行の口座があれば入金手数料永年無料で翌日、それ以外の金融機関へは翌翌営業日以降に入金される(こちらは2019年9月末以降入金手数料がかかる可能性があり)とのことです。入金サイトが短いという事は仕入れで現金が必要な業種にはかなりありがたいことだろうと思います。

店舗側の初期導入コストは限りなく低く抑えることができるので参入障壁は非常に低く、地元の商店街などでも日常生活にキャッシュレス決済ができるようになる可能性があり、他の電子マネーなどに比べるとかなり普及しやすい素地が整備されているのだろうと思います。消費増税に伴う軽減税率導入の絡みで政府が電子決済を推奨しようとしていることも追い風にはなるでしょう。


☆ ユーザーの利用方法 ☆

ユーザーはまず事前準備としてスマホにアプリをインストールし、利用登録を済ませておく必要があります。iOS版をダウンロードしてみましたが、アプリをインストールする際にApple IDとの連携を求められ「ウッ」となってしまいました。関連付けされてしまうのは正直あまり気持ちの良いものではありません。携帯電話番号との紐付けも行われるので最低でもSMS認証が可能な携帯電話が必要です。


支払い方法は、「PayPay残高」「Yahoo!マネー」「クレジットカード」から選ぶようになっています。支払時に決済手数料がかかることはありません。注意が必要なのは、PayPay残高が足りない場合に他の支払い手段と組み合わせて支払うことはできない点。残高を使い切るには一旦PayPayに必要額をチャージする必要があり、足りない場合に差額分だけをクレジットカードで払うということはできないので全額をクレジットカードで支払うことになります。

残高をチャージする事ができるのはクレジットカードではYahoo! JAPANカードのみ。VISA・Masterは支払いには使えますが残高チャージはできないようです。また、JCBは登録することすらできません。銀行口座では三菱UFJ銀行は登録出来ないようです。三菱UFJはVISAのタッチ決済を、JCBはQuick Payなどを推しているようなのでその辺りの勢力争いが影響しているのかも知れません。


支払時に「PayPayで支払う」旨を伝えて決済するのですが、ここで2通りに分かれます。
 1. QRコードの掲示がある場合
    ユーザーが掲示されているQRコードを読み取ってアプリ上で支払額を指定し、決済結果を店員に示
    せば支払い処理完了となります。中国で露天などの小規模店舗でAlipayやWeChat Payを使う場合に
    採用されている方式らしいので、観光客の需要などを見込んでいる店舗ではこちらの方式が多くなる
    かも知れません。ただ、利用者側にとってはやや手間のかかる方式です。
 2. 店にQRコードを見せる場合
    PayPayのアプリで「コード支払い」を選んでスマホの画面にQRコードを表示させます。店員さんが
    QRコードをスキャンするのでそれを以て支払い完了となります。こちらは店舗側でQRコードリー
    ダーを用意する必要があるので個人経営のお店などではあまり見かけないのではないかと思います。
    大手量販店やコンビニなど既にPOSレジが整備されている所ではソフトウェアの更新などで割とすん
    なりと導入できるだろうと思います。利用者側からするとこちらの方がありがたいですね。

利用可能な店舗については開始当初こそ居酒屋ぐらいしか利用できる場所が無い状態でしたが、先日大手家電(上新・ビックカメラ・EDION・YAMADAなど)が参入を発表したことでかなり使いやすくなりそうです。コンビニはファミリーマートのみ。こちらは例の勢力争いの影響でしょう。

当面は実店舗のみで決済可能ですが、2019年2月以降Yahoo!ショッピング、ヤフオク!、LOHACOなどでオンライン決済への対応も始めるとのことです。


☆ PayPayのちょっと気懸かりな点 ☆

・ 将来的には予定されているようですが、現在の所一旦チャージしたPayPay残高を銀行口座に出金するこ   とは出来ません。また、キャンペーンなどで利用ボーナスとして付与されたPayPay残高は2年間の利用期
  限が設けられていて金融機関口座への出金は不可、個人間送金も不可とのことです。(利用期限は残高の
  変動があった場合は延長されるそうですが。)

・ 紐付けするクレジットカードによってはデフォルトでリボ払い扱いになるものが存在するので、そうした
  点にも注意しておいた方がよいでしょう。

・ すでにQRコードが広く利用されている中国では「QRコード強盗」なるものが横行しているそうです。
  QRコードはぱっと見ただけでは本物かどうか判別する事は不可能なのでなんらかのすり替えなどが行わ
  れる可能性があるらしく、セキュリティ面での不安が指摘されているそうです。
     ⇒⇒⇒ 3万円以上の決済には身分証の提示が必要になるそうです。(12/3)

・ 現在の所、携帯電話番号の変更やPayPayに登録したアカウントの削除が出来ません。電話番号ごと携帯
  を変更する場合や解約して個人情報も削除していまいたいといった場合に制限がでてきます。

・ POSA(Point Of Sales Activation)カードと呼ばれているiTunes Card、Amazonギフト券等や公共料
  金の支払い、切手の購入などはできないと思った方がよいでしょう。そもそも決済出来ないか、後に処罰
  の対象となる可能性があります。

・ 性質上スマートフォンは必須。回線障害や電池切れなどで決済出来ない可能性にも注意は必要。



冒頭で触れた話題になっているキャンペーンは以下のものです。


まあ相当大盤振る舞いなわけですが、転売屋の餌食になって速攻で終了してしまいそうな気もしますし、還元されるのは「PayPayボーナス」であってクレジットカードなどとの併用は不可、2年間の有効期限あり、出金不可、今後始まるオンライン決済での利用分は対象外といった点は気に留めておいた方が良いと思います。使い切る予定はある程度立てておいた方がよいでしょう。Yahoo!プレミアムに加入しておくと少しだけ当選確率が上がる(40分の1→20分の1)かもしれません。

このキャンペーンが終わった後支払い手段として定着するのかどうかはちょっとした見物ですね。利用者側から見ればやはりFelica決済の方が簡単で分かりやすいだろうと思います。「個人間送金」機能があるので、相手もPayPayの登録をしている必要はありますが飲み会などで割り勘をする時の精算などには小銭の心配をせずに済むので便利かも知れません。


※ 追記 ※

上記のキャンペーンは12月13日一杯で終了しています。キャンペーン開始から10日間での終了となってしまいましたが、正直週末を越えられるとは思っていませんでした。私もいい思いをさせて頂きましたが、正直還元分の残高を使い切ったらそれ以降使い続けるかどうかは微妙です。また新たなキャンペーンなども予定しているようですが、内容に惹かれない限り普段使いはやはり使い勝手の良いApple Payに戻すだろうと思います。また、一部で身に覚えに無い請求があったとの報告が出ているようです。そのケースではPayPayに登録していないカードが何者かに勝手に登録されて使用されたということらしいですが、だとするとPayPayを使ったことの無い人でも被害に遭う恐れが出てきますので、オンラインのカード明細などを確認し、疑わしい請求があった場合は速やかにクレジットカード会社に連絡して手続きをしてください。PayPay自体からの情報流出は今のところ否定されているようですが、クレジットカードの登録が、カード番号と有効期限、セキュリティコードさえわかれば出来る(氏名の入力さえ要らない)というあまりに簡単すぎる所に原因があるように思われます。
   ⇒⇒⇒ 12/18付でセキュリティコードの入力可能回数に上限を設けた(これまでは間違っても無制限
       に入力可能だった)そうですが、正直まだ十分とは言えないのではないかと思います。
   ⇒⇒⇒ 12/27付で3Dセキュアの導入が発表されています。但し対応は2019年の1月からで、3Dセ
       キュアに対応していないクレジットカードを利用する場合は利用限度額の条件を厳しくするそ
       うです。また、併せて不正利用があった場合の補償に関する発表もされていますので万が一被
       害に遭われた方がおられましたらすぐにカード会社に連絡して対応してもらってください。
   ⇒⇒⇒ 1/21付でようやく3Dセキュアに対応したそうです。3Dセキュアによる本人認証済ませないと
       クレジットカードで支払う際に直近24時間で2万円、30日間で5万円の利用制限が課せられま
       す。認証済みの場合の利用限度額は直近30日間で25万円となるそうです。





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